チェイサー

最近tvでしか映画を見てない。
役者がいい。とくにきれいじゃないおやじがいい。
ダークヒーロー、アンチヒーローだけが本当に敵を捕まえることができる
ダークなヒーローといってもギリシャ的なヒーローはそもそも今の価値観から言えば清濁併せもつというやつらっだったろう。だからジュンホみたいのが真のヒーローといえる。
この映画は大体真ん中くらいまで笑えるシーンがちょいちょいある。そしてだんだん笑えなくなり、最後には希望がほのかに兆す。希望の兆しもレオンのように大甘にはもちろんしない。
動機はないという調書を許さない佐野史郎っぽいお偉いさん、ヨンミンの歴史は甥のエピソードのみ、ほかの人々についてもそんなに語られない。こういう動機というものに対する考えからはすごく好き。
それに舞台もすごくいい。坂が多いとても入り組んだ住宅地はいつ人が消え去っても不思議じゃない。シティオブゴッドのリオの丘で駆け回ってた人たちの躍動。あっちは銃器、集団間の抗争といろいろ違いはあるけれど具体的な場所を動き回る人たちの生を感じさせるということは同じ。よく走る映画はいい映画、という法則を立てたいがたぶん嘘だろう。でもダニーボイルも嫌いじゃないです。まあよく走る映画はすきだよぼくはというくらいのもんです。

この映画の山場、ジュンホはトンカチを振り下ろすのか否か