john cage pour les oiseaux(2)

書物の氏は言語の終焉ではなく、言語は存在し続ける。私の作品には沈黙があふれてきたのに、やはり音楽があるのと全く同じようにね。精神分析といったものが遠ざけられて、ますます音楽があるようにさえなっているんです。沈黙のおかげで、騒音が結局私の音楽に入ってくる。選ばれた騒音ではなく、存在する、また生起するあらゆる種類の騒音が。〈モザイク的〉形態のような印刷上の変化は、書物のなかに侵入した騒音なんですよ。書物への有罪宣告があると同時に、書物が自らを開くのです。書物はすべてを受け入れることができるわけです。(p.107

私のほうもキャシーに説明したんです、芸術が消滅し、少しずつ生活と呼ばれていくものの中に沈んでゆくような状況を、私はとてもすきなんですよ、と。(p.109

そのキャシーとのコンサートは実現しなかったが、録音はあるみたい
Cathy Berberian | Song Books | John Cage | Edward Estlin Cummings

この辺りを読んでいて思い出したこと
息を吸うには吐かなくてはいけない。水泳をするとき意識するのは息を吸うことではない。
まどろみの中で遠くに消えていく音の心地よさ(夏の夜で消えていく音は三人以上の話声)
水中で聞こえる歪んだ音の落ち着き